虐待相談 最多の７２４件
広島市児相 昨年度
積極的な通報増加
広島市児童相談所が２０１０年度に受けた虐待の相談・通報件数が７２４件に上り、調査を始めた００年度以降最多となった。幼い子どもが犠牲になる事件が相次ぎ、関心が高まったことも要因の一つとみている。
過去３番目に多かった０９年度の４７５件に比べて、２４９件増えた。内容別では、身体的虐待が３８９件と最も多く、子どもの世話をしない育児放棄（ネグレクト）２１１件▽暴言を吐くなどの心理的虐待１１７件▽性的虐待７件―だった。
通報者別では、近所の人や知人が２３２件と昨年度に比べて１０８件増えた。保育所などの児童福祉施設が５８件増の９０件で続いた。
市児童相談所は「子どもの泣き声や叱る声を聞いて積極的に通報するケースが増えた」と説明。保育所職員の研修で、あざなどを見つけた場合に通告するよう徹底したのも増加した要因とみている。
市内では昨年１０月、４歳と１歳の姉弟が母親に絞殺される事件が発生。同１２月にも２歳女児が同居する男の暴行で死亡した。児童相談所は「気に掛かることがあれば、すぐに連絡を」と呼び掛けている。（野田華奈子）
(2011.6.7)
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