広島県東部こども家庭センター 昨年度449件 ▽再婚相手の加害目立つ 広島県東部こども家庭センターは、管轄する福山市や府中市など四市二町で二〇〇八年度に確認した児童虐待の状況をまとめた。計四百四十九件で前年度を十二人下回ったものの、育児放棄や性的虐待が増加。親の再婚相手が加害者となるケースが目立った。(門脇正樹) 被害者を年齢別にみると、三歳未満六十八人▽三歳―就学前百二十四人▽小学生百六十一人▽中学生七十六人▽高校生二十人―。加害者は実母が二百九十一人と最多。同居の男女は五十七人で前年度を七割近く上回った。 虐待別では、殴るけるなど「身体的」が百九十三件で、食事を与えないなど「ネグレクト」が百八十一件。福山市内では昨年十一月、おむつ姿の幼児が深夜の街中で警察に保護されたという。前年度ゼロだった「性的」は中高生女子を中心に十四件が確認された。 市町別では福山市が最多の三百四十一件。尾道市四十六件、三原市三十六件、府中市十五件、世羅町四件、神石高原町二件で、他の市町からも五件の相談があった。 四月には大阪市で実母と同居男性から虐待を受けたとみられる小学生女児が遺体でみつかる事件が起きたばかり。同センターの山田修三所長は「幼いわが子より再婚相手を大切にし、存在を軽視する未熟な親が増えている。家庭への見回りやケアを強化したい」としている。 (2009.5.22)
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