本年度東広島市、70件 5年間で最多 東広島市で、児童虐待を市へ通告する件数が増えている。本年度は十二日現在、過去五年間で最多の七十件。一時保護された児童数も十人で昨年度に比べ四人増えた。市児童福祉課は「虐待防止の意識が広まってきたのが要因」とみている。(小山顕) 通告件数七十件は、昨年度一年間の四十九件に比べて42・9%増。二〇〇三年度の十八件の約四倍に増えている。虐待を受けて一時保護された児童数も昨年度は六人だったが、本年度は既に二けたに達している。 病院や教育機関などが虐待やその疑いがあるとして通告するのは、乳幼児から小学校低学年までが多い。一時保護が必要な場合は、県広島こども家庭センター(広島市南区)に最長で二週間程度入所する。 市は虐待防止策として、育児ストレスや経済的要因などで虐待の恐れがあり、おおむね一歳未満の子どもがいる家庭には子育てヘルパーを派遣している。本年度は延べ十八件あった。 新年度は「こんにちは赤ちゃん事業」で保護者の精神的ケアにも力を入れる。母子保健訪問指導員が、初産で生後四カ月までの乳児がいる家庭を訪れ育児相談や助言をする。親の不安などを解消し虐待を未然に防ぐ。 市児童福祉課は「虐待に気付いたり、悩みがあったりしたらすぐに相談してほしい」としている。Tel082(420)0934。(小山顕) (2008.3.14)
|