東広島市、本年度まとめ 前年度比32%増 新年度から保護者講座 東広島市が本年度に確認した、保護者から虐待を受けた市内の子どもの人数は2月末時点で164人に上った。前年度より32・3%増え、2005年の新市発足後で最多となった。市は新年度から保護者向けの講座を始め、虐待予防に力を入れる。 市によると164人のうち、最も多いのは身体的虐待で121人を占めた。面倒をみないといった育児放棄が20人、心理的虐待が16人、性的虐待が7人と続く。 年齢別では、3歳以上の未就学児と小学生がそれぞれ48人で最も多く、3歳未満も44人と目立つ。中学生は14人、高校生以上は10人だった。 市こども家庭課は「福山市の女児が死亡した事件などによって市民の意識が高まり、相談が増えた」と分析している。 教育や警察、医療関係機関でつくる要保護児童対策地域協議会で24日、市が報告した。委員からは「地域全体で家庭を見守り、虐待を未然に防ぐ仕組みづくりが必要」「もっと家庭に踏み込みたい」などの意見が出た。 市は新年度、子育てに不安を抱える保護者に対し、子どもの気持ちを劇で疑似体験できる講座を始め、虐待予防につなげる。(新谷枝里子) (2011.3.25)
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