中国新聞


虐待の発見・防止に意欲
福山市支援員に二上さん


   

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児童虐待の防止に向け、抱負を語る二上さん

 福山市の児童虐待防止支援員に元県警少年育成官の二上晴美さん(60)=福山市東手城町=が就任した。広島県警や児童相談所との橋渡し役も務め、虐待の早期発見と防止を目指す。

 支援員は非常勤嘱託職員で、市内で昨年8月、2歳女児が虐待死した事件を受け、市が子育て支援課に新たに配置した。二上さんは1日から、他の担当職員3人と虐待の相談対応や子どもの安否確認などをしている。

 二上さんは豊富な経験を基に、週1回のペースで個別のケースについて対応を話し合う会議で助言。保育所の見守り機能を高めるための講師も務める。

 1987年、子どもの健全育成を担う少年育成官に就任。福山東署や安佐南署などで、県警や児童相談所などと連携して虐待や非行防止に努めてきた。

 市は5月に支援員をもう1人増やす。二上さんは「経験と関係機関とのパイプを生かし、不幸な事件の再発を防ぎたい」と話している。(門脇正樹)

(2011.4.9)

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