東広島市昨年度 「きょうだいで被害」 東広島市が把握する虐待された児童数が増えている。昨年度は112人で、周辺5町と合併した2005年以降で最多。本年度も増加傾向にある。市は、きょうだいで虐待を受けるケースが多いのが主な要因とみている。 昨年度に虐待を受けた児童は前年度に比べて4人増加。食事を与えないなどのネグレクト(育児放棄)と、殴るなどの身体的虐待が8割を占め、就学前から小学校低学年までの被害が多い。本年度は4〜6月に39人と、昨年度を上回るペースで推移している。 一方、病院や教育機関、市民からの通告件数は昨年度が52件。前年度比で約3割減ったのに人数が増えた理由を、市こども家庭課は「きょうだい全員が虐待を受ける場合が多く、虐待を目撃した子どもも人数に加えるため」と分析している。 市は4月から、家庭相談員を1人増の4人体制にし、市役所と西条西本町のサンスクエア東広島にある相談窓口業務を強化。虐待防止や早期発見を図る。 市が16日開いた「市要保護児童対策地域協議会」では、経済的な不安が虐待につながりやすい現状報告や、虐待の背景を子育てする親に知ってもらう研修会開催の提案があった。(小山顕) (2009.7.17)
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