人手不足解消目指す 山口県は本年度から、保育士の資格を持ちながら保育所で働いていない人たちに、県内の施設への就職を促す事業を始めた。県社会福祉協議会(山口市)に、社会保険労務士の資格を持つコーディネーター5人を配置。人手不足の保育所に人材を紹介する「保育士バンク」を運営し、就職に結び付ける。(村田拓也) バンクは、県社福協が手掛ける福祉人材の無料職業紹介事業「県福祉人材センター」の仕組みを活用。県は、出産や子育てで保育職に就いていないが保育所勤務を希望している人を募り、バンクに登録する。 県内312の認可保育所から、求人情報を寄せてもらう。勤務地や出勤日などの条件が合う人材を紹介。採用はバンクを介さず、双方に直接やりとりしてもらう。コーディネーターは求人情報を開拓するほか、バンクの管理や人材紹介を担う。 県によると、ここ数年、県内の保育所から「保育士の確保が難しい」との声が続出。特に、年度途中で預かる子どもが増え、保育士を新たに雇う場合の対応が課題という。 厚生労働省のまとめでは昨年10月現在、認可保育所に入れない待機児童数は県内で102人。4月からの半年間で27人増えた。県はバンクが機能すれば、待機児童数を減らす効果もあるとみる。 県は今月上旬から、ホームページでバンクへの登録呼び掛けを始めた。県こども未来課は「県内の人材を最大限に活用して、子育てしやすい環境を充実させたい」としている。 (2013.8.27)
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