待機児童解消へ 島根県が対策 島根県は、県外に流出している保育士を呼び戻し、地元就職させる施策に力を入れる。県出身者が多い広島、岡山県で8〜9月、県内保育所による合同面接会を初めて開催。「待機児童」の解消に向けた保育所の定員増に対応し、子育て支援を担う人材の確保につなげる。(樋口浩二) 「しまねの保育・就職面接会」とし、保育士養成課程を持つ広島、岡山両県の短大や専門学校31校の学生を中心に参加を呼び掛けている。島根県内で保育所を運営する社会福祉法人の採用担当者が、施設や業務の概要、採用スケジュールや待遇などを紹介する。 8月28日に広島市中区の市まちづくり市民交流プラザで、9月4日には岡山市北区の岡山国際交流センターでそれぞれ開催する。 県内で保育士養成課程があるのは県立大短期大学部(松江市)と安来市の専門学校の2校で、定員は計95人。そのため広島、岡山両県の短大などに進学し、保育士免許を取得するケースが多い。県社会福祉協議会の調べでは、広島、岡山両県の18校1学年平均で約150人の県出身者が在籍している。 県内保育所の定員数は4月1日時点で2万585人と、昨年より445人増えた。県は、今後も増加傾向にある待機児童を解消するため、3年後の定員数を2万1250人まで引き上げる計画でいる。 定員増には数十人規模の保育士を新規採用する必要があり、面接会の事業を受託した県社協は「県内の保育所と地元就職の魅力をアピールしたい」と強調。面接会に参加する県内の事業者も幅広く募集している。県社協Tel0852(32)5957。 (2011.7.1)
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