時給上げてもなお不足 ▽市、臨時採用で対応の方針 尾道市立の保育所と認定こども園で保育士が不足している。職員数の削減を進める市は正規でなく臨時採用で対応する方針。本年度から賃金アップやパートタイム保育士の配置による労働環境の改善に乗り出しているが、解消には至っていない。 市によると、5月1日現在、フルタイムで働く保育士は19園で190人おり、うち正規は114人、臨時が76人。子どもの人数に対する配置基準では199人が必要で、9人が不足する計算になる。 臨時保育士は正規と同様に保育計画などの策定事務などに携わり、仕事量が多い。一方、賃金は時給制で正規平均の6割程度。賞与も支給されないため敬遠されがちという。 市はフルタイムで働く臨時保育士を増やそうと、4月から1日4時間程度勤務するパートタイム保育士の配置を始め、現場の負担軽減を目指している。条件面も時給を担任が120円増の1160円、担任以外も60円増の1060円にした。 募集の告知も新聞の折り込みやケーブルテレビを利用して強化。その結果、17人の応募があり、ようやく190人になったという。 市子育て支援課の有光貢課長は「依然として不足した状態。少しでも働きやすい環境を整え、早期の確保を目指したい」と話している。(渡辺裕明) (2012.5.18)
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