奨励金の利用低迷 広島県 中小企業向け 半年で12人 広島県が本年度創設した「いきいきパパの育休奨励金制度」の利用が低迷している。男性従業員が、育児・介護休業法に基づき育児休業を取得した際、中小企業に奨励金を出す制度。本年度中に50人程度の利用を見込んだが、4月から半年間の申請は10社の計12人。湯崎英彦知事が「育児休暇」取得を表明したのを機に、県は制度のPRに力を入れる。 県の制度は、常勤従業員300人以下の中小企業が対象。男性従業員が1週間以上の育児休業を取った場合、取得した従業員の1人目は期間に応じて20万〜30万円、2〜5人目は1人当たり10万〜20万円を企業に支給する。 県が昨年度まとめた調査では、県内企業の男性従業員の育休取得率は0・8%で、全国平均(1・2%)を下回る。県は取得率アップを狙って制度を創設。企業が、奨励金を育休取得者の代替要員の人件費に充てることなどを想定している。 県は制度の利用者を50人程度と見込み、1千万円を予算化。企業の労務担当者が集まるセミナーなどで制度を紹介してきたが、申請ペースは見込みの半数程度にとどまる。 県労働福祉課は「広報が足りなかった。知事の育休宣言を機に制度を広めたい」と説明。10、11月を広報強化月間とし、産婦人科やJR駅などにポスター500枚を張る。育休を取った男性の体験談を紹介するリーフレット3万5千枚も作製し、企業や市町に配る。(永山啓一)
(2010.10.27)
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