井原市、来年度から 通院費は拡大せず 井原市は8日、来年度から、現在小学3年まで全額助成している入通院医療費について、入院に限り中学3年まで拡大すると表明した。 市議会定例会の一般質問で、滝本豊文市長が「子どもを生み育てる環境の整備が急務。当面、中学卒業までの入院費用について無料化を実施したい」と答弁した。 同市は2007年度から、入通院医療費の全額助成を就学前から小学3年までに拡大。現在、助成対象の小学3年までは約3450人で、小学4年から中学3年までの入院患者を年間102人と見込む。昨年度の医療費実績などを基にした試算では、助成費は約500万円増の年間約8900万円。来年度一般会計補正予算案に盛り込み、医療費給付条例の改正案と合わせて来年3月の市議会定例会に提案する。 議員からは、通院も含めて中学3年まで「実施してはどうか」と意見が出た。滝本市長は、負担増が約6300万円(約2450人)に膨れるとした上、「(夜間などに緊急性がなくても安易に利用する)コンビニ受診が増えれば、医師不足の井原市では現場の環境がさらに厳しくなる」などとして現時点での拡大を否定した。 井笠地域の3市2町では、矢掛町が来年度から、入通院医療費の全額助成を小学3年までから中学3年までに拡大すると表明。里庄町も来年度から、入通院とも10歳未満を小学6年までに拡大する方針を示している。(佐藤正明) (2009.12.9)
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