町が方針、12月三江線実験てこ入れ
島根県川本町は9日、バスを使ったJR三江線の増便実験に合わせて12月、小学校と高校のスクールバスの一部を1カ月間休止する方針を固めた。利用客数が低迷している増便バスのてこ入れを図る狙い。スクールバスの代わりに児童、生徒が利用するJRやバスの運賃は町などが負担する考えで、今後学校側と詳細を詰め、保護者に説明する。 休止させるバスは、JA島根おおち大和支所前(美郷町)午前6時40分発とJR粕渕駅前(同)7時15分発の島根中央高登校便の2便と、悠邑ふるさと会館(川本町)午後3時20分、5時26分発の川本小下校便の2便。月曜に2台で運行しているJR江津駅(江津市)午前7時35分発の同高登校便を1台にする。 5便のうち4便はほぼ同じダイヤで増便バスや列車がある。町などが運賃を負担しスクールバスを利用している児童、生徒にバスや列車に乗ってもらうよう促す。 運休する4便は、町が町内の島根中央高の生徒確保と小学校統合に対応して、ことし4月スタート。三江線列車がない時間にダイヤを設定した。だが、JR西日本米子支社が2011年までの乗客調査で増便のダイヤを決めたため、スクールバスとほぼ同じ時間帯での運行になっていた。 三宅実町長は「社会実験が進む中で、三江線存続に向けた町の姿勢を示したい」としている。増便実験は、JRや島根、広島両県の沿線6市町などでつくる同線活性化協議会が10〜12月に実施。10月24日現在で、増便バスは1便当たり利用客3人と低迷している。(黒田健太郎) (2012.11.10)
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