中国新聞


市立7高に新ビジョン
中等教育学校移行や委員会設置 市教委
本年度から5年で推進


  広島市教委は、全日制の市立7高校の教育指針となる「市ハイスクールビジョン」をまとめた。2010年度から5年間。安佐北高(安佐北区)は中高一貫教育の強化を目的に、中学校から高校に相当する教育を一つの学校として行う「中等教育学校」(6年間)への移行を目指す。

 中等教育学校は、国が学校教育法を改正し、1999年度に導入した中高一貫教育制度。中学と高校の教育課程をそれぞれ前期、後期と位置付け、一体的なカリキュラムを組むことで学力向上を図る。高校入学に当たる時期の入試はない。安佐北高が移行すれば県内初となる。

  また、市立7高校を対象にしたビジョンでは基礎的な知識、技能を備え、国際文化都市の理念を実現できる生徒の育成を明記した。7校の一体的な運営や時代に合わない学科、コースの変更を図る方針。指針を推進する教職員代表による委員会の新設も盛り込んだ。

 指針に沿って、ゼミ形式の少人数指導▽芸術や文化活動を通じた被爆都市の学習と発信などを話し合う。そのほか、通学区域の撤廃や民間出身者の教員採用公募制導入などを検討課題に挙げている。

 市教委の市川昭彦指導第二課長は「各校の特色を強め、生徒の多様なニーズに応えられる市立高校としたい」と説明している。(教蓮孝匡)

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(2010.4.14)


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