福山北署が防止モデル店制度導入
福山市内で未成年者による万引が目立っている。特に、大型店の進出が相次ぐエリアを管轄に持つ福山北署は深刻だ。市内の3署で唯一、認知件数が前年同期を上回る。同署では地元スーパーと連携してモデル店制度を県内で初めて導入。防犯に力を入れている。 福山北署は、神辺町のスーパーハローズ神辺モール店を「万引き防止モデル店」に20日、指定した。万引など犯罪が発生しにくい店づくりを評価した。 同店は店舗の設計段階から同署に相談。助言を受け、約2400平方メートルの売り場面積の従来店に比べると1・5倍となる48台の防犯カメラを設置した。 さらに、店員1人が「いらっしゃいませ」とあいさつをすると、店内の全店員が声を出してあいさつを繰り返す。存在感を示して防犯につなげる狙いもあるという。同店では7日にオープンして26日現在、万引は確認されていない。 上岡藤則署長は「防犯で連携する店を増やしていきたい」と力を込める。 11月3日には地元の中学校や自治会などと一緒に万引防止キャンペーンを開く。 ことしに入って9月末現在で、同署管内での万引の認知件数は117件。前年同期より22件増えた。逮捕、任意調べの計103人のうち14〜19歳は31人で30%。31人中では中学生が過半数にのぼる。 同署によると、少年による万引はアクセサリーやゲームソフトなど高額な商品が多く、被害額も大きい。 県警では「高校生から中学生への低年齢化が進んでおり、とりわけ13、14歳が目立つ」と分析。「盗むことへの抵抗感が薄れているのではないか」とみている。(久保友美恵) (2011.10.27.)
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