中学生の暴力悪化 市教委、強い危機感 福山市内の中学生による教諭や生徒への暴行・傷害事件が相次いでいる。本年度は30日までに11人が県警に逮捕され、通年では13人が逮捕された前年度を超す可能性が高い。校内で起きた「暴力行為(器物損壊を含む)」の件数もこの5年間で最悪のペースで増えており、市教委は危機感を強めている。 市教委によると、今年4月から9月30日までに逮捕された中学生は、傷害4件8人、暴行2件3人。うち傷害3件3人、暴行1件1人は9月に起きた。教諭への暴力は3件(傷害1、暴行2)で、いずれも服装や授業中の態度を注意されたことなどに腹を立てて手を上げたという。 市立中学校全36校で1学期に起きた暴力行為は計77件。前年同期の1・67倍。通年では過去5年間で最多だった07年度(年間155件)も上回る勢いだ。 非常事態を受け、市教委は1日に開く定例の中学校長会で、問題のある生徒には複数の教諭で指導に当たるなど対応の再確認を指示する。小野田文明学校教育部長は「発生状況や原因を早急に分析し、事態の悪化を防ぎたい」としている。(門脇正樹)
【関連記事】 (2010.10.1)
|