中区のNPO、生活や就労支援 2011年度内に 虐待などにより家庭に居場所を失った子どもの保護施設(シェルター)を運営する広島市中区のNPO法人ピピオ子どもセンターが男子専用の「自立援助ホーム」の本年度開設を目指している。シェルターを出ても行き場のない子どもたちを受け入れる。生活指導や就労支援を通じて自立を後押しする。(松本恭治) 県内の自立援助ホームは現在、西区のNPO法人イーハートが1月に開設した女子専用の「清水家」だけ。これに続く開設を目指し、8月に準備会を発足させた。虐待や経済事情などで、親元に戻れない中学卒業後から20歳未満の男子を受け入れる方向で協議を進めている。 ピピオ子どもセンターは1月に発足し、県内初の子ども用シェルター「ピピオの家」を4月から運営している。これまでに14〜17歳の男女5人を受け入れた。 養父から暴力を受けていたという無職少女は6月初めから約1カ月半、ピピオの家で生活した。この間、職業訓練校に合格。現在は清水家で暮らし、訓練で得た給付金を家賃に充てるなど、自立への足掛かりを築きつつあるという。 センター理事長の鵜野一郎弁護士は「男子にもシェルター退所後の自立を支える場が欠かせない。早急に場所と人材を確保し、年度内に開設したい」と意気込む。 (2011.8.26)
|