中国新聞


給食にもっと 府中産野菜
市教委、直接仕入れのルート確立
地産地消と食育推進


   

photo
給食用のキャベツを収穫する上下南農産のメンバー

 府中市教委が学校給食の材料として、地元産農産物の消費量を増やしている。地産地消の推進のため、JA庄原とJA福山市が協力し、市場を通さずに生産者から直接仕入れるルートを確立した。

 市教委は昨年11月から上下町産の米を買い入れ、ダイコンやタマネギなどの購入も始めた。今年5月からは、学校向けに栽培した葉物野菜も取り入れた。

 上下地区ではJA庄原を窓口に、23個人・団体が市教委との契約栽培に参加。府中地区でもJA福山市を窓口に4個人・団体が参加する。市教委の発注を両JAが割り振り、指定日に生産者が市給食センターへ納入する。スーパーの店頭価格よりも安いという。

 本年度はタマネギ1・4トン、ジャガイモ5千キロなどの購入を計画。食材のうち10〜15%が市内産、25〜30%が広島県内産になる。

 上下町矢多田、松崎地区の74戸でつくる農事組合法人、上下南農産の野田泰弘理事は「新鮮な野菜を届けられるのがうれしい。箱代や輸送費などを削減でき、安く提供しても利益がある」という。

 市教委は「安心・安全な地元の食材を増やし、食育の推進にもつなげたい」としている。(大野達寛)

(2011.7.16)


【関連記事】
地元産野菜30%以上へ 世羅の学校給食 (2011.5.14)
給食 地場産利用横ばい 10年度 島根県教委まとめ (2011.5.1)
地産地消で心豊かな給食 福山市教委 (2010.5.30)
広島市教委、給食に独自色 (2009.6.1)
スーパーなど食育に力 中国地方 (2009.5.23)
栄養教諭、食育に奮闘中 広島の皆実小 (2008.5.19)
朝食の促進が重点 福山市計画案 (2008.1.25)
【社説】食育の推進 まず「地産地消」を柱に (2006.11.26)
地元産給食「本物」学ぶ 島根・木次町にみる「食育」の取り組み (2004.4.19)



子育てのページTOPへ