広島市内の認可保育園への入園 4月現在 前年比横ばい 市、来年度8園増計画 広島市内で認可保育園への入園を待つ待機児童が、4月1日現在で210人に上っている。市は私立保育園の新築や増築の支援などで定員増を図ったが、待機児童は前年同期比10人減にとどまり、依然として需要には追い付いていない 区別では、安佐南区が78人と最も多い。安芸区57人、佐伯区38人と続く。210人の保護者の状況をみると、107人が働いており、95人が求職中。8人が出産や看護などを理由にしている。 待機児童の解消に向けて市は、私立保育園の園舎増築に補助金を出したり、私立幼稚園を保育園の機能を併せ持つ認定こども園に移行させたりして、本年度は定員を1144人増やした。総定員は2万2234人。 しかし、就学前児童数は毎年6万7千人台でほぼ横ばいなのに対し、入園申し込みの割合は年々増加し、対策が間に合っていない。保護者の都合で希望する特定の保育園に入れないケースを含めると633人が入園待ちの状態だ。 市保育課は「夫の失業や収入減で働きに出る母親が増えている。核家族化の進行も影響している」と説明。来年度は、民間事業者による保育園の新設支援や認定こども園への移行などで8園増やし、定員を825人増やす計画でいる。 さらに年度途中に育児休暇が明けて職場に復帰する母親のニーズも踏まえ、待機児童を専門に受け入れる施設の新設も検討している。(野田華奈子) (2011.6.8)
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