中国新聞


世羅の閉校6小のうち2校、活用改修に遅れ
町の基本計画で11年度策定 地元と協議長引く


   

photo
併設する食品加工施設の詳細が決まらず、自治センター部分だけ改修している旧大見小

 2011年3月に閉校した広島県世羅町の小学校6校のうち大見、東の2校で、旧校舎の活用内容について地元との協議が継続中のため、改修が遅れている。閉校からほぼ2年。地域からは地元要望を基にした早期活用を求める声も上がる。町は「住民としっかり協議を重ね、長期的に使える施設にしたい」と理解を求めている。

 6校は宇津戸、東、伊尾、大見、津久志、西大田の各小。町は昨年度、住民からの要望を基に、それぞれ活用基本計画を決めた。本年度は閉校小の整備事業に1億4300万円を計上した。

 計画では、いずれも各地区の自治センターを移転。さらに大見は食品加工施設、東は宿泊施設の併設を盛り込んだ。それぞれ、住民側は「イノシシなど有害鳥獣を加工して特産品にする」「農業や田舎体験付きの宿泊をPRする」と提案。一方、町側は運営法人の設立やニーズ調査、具体的な営業計画の作成などを求めており、時間が経過した。

 施設の規模などが固まらないため、大見は現在、自治センター部分だけを改修中。東は、全体の設計自体が新年度以降になる。

 このほか、宇津戸は今年3月末までに改修工事が完了。4月には自治センターが移る。伊尾、津久志、西大田の3校は、地元との協議を終えて設計や建築確認などを進める。

 町企画課の森祐志課長は「14年度初めにはすべてで活用を始めたい。それに向けて地元との協議を詰める」と話している。(杉原和磨)

(2013.2.7)


【関連記事】
早期跡地活用、住民訴え 世羅で昨春閉校の6小 (2012.2.5)
小学校再編、16校を8校に統廃合 北広島町教委、13年度方針 推進チームを新設 (2011.3.31)
安芸高田の小学校再編 素案通り13校を7校に (2011.2.9)
5年計画 13校を7校に 安芸高田市 (2011.1.10)
豊平3小学校を統合 北広島町教委方針固める (2010.9.11)
小学校統合、見えぬ行方 広島市、対象5校 (2010.5.10)



子育てのページTOPへ