呉は11人、校内暴力絡み増加 東広島市で2011年、中学生が6人逮捕された。前年の0人から大幅に増えた背景には、暴走族などへの加入を防ぐため警察が対策を強めているという事情がある。呉市は1人減り11人だが、校内での暴力事件絡みの逮捕が4人と前年より3人増えている。 ▽暴走族対策の強化を反映 東広島署によると、6人の容疑は傷害や器物損壊など。小型バイクの窃盗や無免許運転もあった。05年2月の東広島市の合併で同署の管轄は現在のエリアになっており、比較可能なデータが残る06年以降で6人は最多である。 11年に逮捕された未成年者は38人で、中学生はその15・8%を占める。同年は補導も増え、前年のほぼ倍の114人だった。同署が活動休止に追い込んだ暴走族の再結成を警戒し、巡回や情報収集を強化したのが大きな要因という。 市教委によると、問題行動を起こす子どもへの対処について07年、文部科学省から地域や他団体と連携するよう通知があった。市教委も「毅然(きぜん)とした態度で接する必要がある」と、かつては校内でとどめていたような事例でも被害届などを出す方針で臨んでいる。 市教委は、補導指導員8人に市全域のたまり場などを巡回させ、各校にアドバイザーも派遣する。「市民も子どもに声を掛け、見守っているということを気付かせてやってほしい」と呼び掛ける。 (2012.5.16)
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