小中学生の意見採用
子どもの権利などを守る「子ども条例」策定を進める笠岡市は、小中学生の意見を盛り込んだ同条例素案をまとめた。地域の役割に「子どもが参加できる行事や活動を増やす」などと率直な訴えを反映。19日には市福祉施策審議会の同条例策定分科会委員が素案を検証した。さらに修正を重ね、来年4月の施行を目指す。 素案は「子どもが未来に夢と希望を持ち、心豊かに育つ」を目標とし、前文と20条で構成。2月に市が大井小と新吉中で開いた意見を聞く会や白石、北木など各島の小中学生に実施したアンケートで出された意見を条文に採用した。 意見は「ふれあい」というキーワードを主に重要視。前文に「大人が子どもとのふれあいを大切にし…」と規定。基本的な考え方を示した第3条第2項に「心のふれあいを大切に信頼関係を築いていきます」、大人の役割を記す第9条に「子どもとのふれあいを通して…家庭づくりにつとめます」などとしている。 19日に第3回分科会を市教育委員会会議室で開き、素案を検討。子どもにも理解できるように条文の簡素化などが提言された。分科会の宇野均恵(まさえ)委員長は「意見を分析すると、子どもたちは大人との対話を求め、地域を真剣に考えている。その思いに応え、実効性のある条例にしたい」と話していた。(谷本和久) (2012.4.22)
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