中国新聞


妊娠中期までの妊婦健診再開へ
世羅中央病院で42年ぶり


 広島県世羅町本郷の公立世羅中央病院は4月から、妊娠中期までの妊婦健診を42年ぶりに再開する。昨年4月から産婦人科の非常勤医師を増員し、計3人になったため。妊娠後期の健診や出産は、三次市立三次中央病院(同市東酒屋町)が診察内容を共有し、対応する。

 世羅中央病院での健診は、合併症などの異常がない妊婦が対象。34週前後まで、血液検査や超音波検査で妊婦の体調や胎児の成長などを診る。出産が近づくと、三次中央病院に引き継ぐ。中期までに出血などの症状が出た場合も、同病院を受診する。

 世羅中央病院は、1970年に医師が不在となり産婦人科を休診。2009年4月に非常勤医師1人を迎えて婦人科を再開した。11年4月からは非常勤医師が3人になった。

 世羅町子育て支援課によると、同町の出生届の受付件数は年間約100件。うち約20件が三次中央病院で出産しているという。

 世羅中央病院企業団の神辺眞之企業長は「医療機関が連携して機能を分担し、中山間地域でお産ができる環境を守る」と話している。電話0847(22)1127。(杉原和磨)

(2012.3.31)


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