広島市、震災受け15年度完了 東日本大震災を受けて広島市は2012年度、小中学校などの校舎耐震化を重点的に進める。完了時期は国が掲げる目標と同じ15年度とし、従来計画より3年前倒しする。さらに防災対策として、地域と連携した小学校区ごとのハザードマップ作りに取り組む。 耐震補強工事は、国の11年度第3次補正予算も踏まえて小学校36校、中学校21校、高校1校の計58校と4幼稚園で着工する。震度6強の地震で倒壊や崩壊の危険性が高いとされる耐震指標(Is値)0・3未満の校舎は、全て対象となる。 耐震化率は現在の59・5%から70・9%に上昇する見通し。工事に合わせエアコンなど空調設備を整備する。 ハザードマップは、津波や洪水、高潮による浸水想定地域にある94小学校区で自主防災会と連携して作る。12年度は31学区が対象で、3年間で完了させる。市は、政府が東海・東南海・南海の3連動地震の規模引き上げを検討しているのに合わせ、市域の人的・経済的被害の想定調査も実施する。(藤村潤平) (2012.2.9)
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