3児水死で広島県調査 10市町対策進む 子どもが河川に出入りできる危険な排水管などが広島県内10市町に少なくとも53カ所あることが22日、県のまとめで分かった。広島市安佐南区の新安川で5月、祇園小6年の男児3人が水死した事故を受けた調査結果。各市町は柵を設置するなどして再発防止を図る。 国の要請に基づき、県が県管理の74河川の下流域を、市町がそれぞれが管理する下水道施設376カ所を調べた。その結果、広島市37カ所▽呉市、福山市、廿日市市各3カ所▽府中町2カ所▽府中市、庄原市、大竹市、江田島市、坂町各1カ所―を確認した。 各市町は対策に乗り出している。広島市は地元と協議しながら、立ち入り防止の柵や注意を促す看板の設置を進めている。既に4カ所で設置を終えた。福山、庄原、江田島の3市と府中、坂両町も柵や看板を取り付けた。 また県は、水難事故防止のためのDVD教材を各市町に配布。川で遊ぶ場合の注意事項を記したリーフレットを教育現場で活用するよう呼び掛ける。 新安川での事故では、児童3人が排水管を通り抜けて川に入ったとみられる。国土交通省は5月16日付で、河川に出入りできる排水管などの危険箇所を点検するよう各都道府県と政令指定都市に要請していた。また、県が今回まとめた危険箇所とは別に、市管理の河川や農業用水路などを独自に調査している市町もある。(加納亜弥) (2011.6.23)
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