笠岡市教委が作成指示 避難場所など見直し 笠岡市教委は、施設の立地条件など各幼小中学校の実態に即した地震対応マニュアルを作成する。多くの児童生徒の被災者を出した東日本大震災を受け、既存の指針を見直して各学校に応じた適切な避難場所や経路を再設定。迎えに来た保護者に子どもを引き渡す際のガイドラインについても検証する。 浅野文生教育長が17日の市議会一般質問に対する答弁で説明した。市教委は3月の震災を受け、地震や津波をも重視した各幼小中学校のマニュアル作成を5月に各校へ指示している。 マニュアルでは津波や土砂災害などを想定し、沿岸地や崖近くなどの立地条件を視野に入れ、学校ごとに現在の避難地を再検討し、2次避難場所も調査。停電や携帯電話の大量交信による電波障害の際の通信手段確保を明確にする。 津波などの恐れがある中で迎えに来た保護者に対し、子どもたちを引き渡すガイドラインも検証。岩手県大槌町や宮城県東松島市では保護者に引き渡した子どもたちが被災死しており、マニュアルでは迅速な避難地誘導を保護者到着前に徹底することなどを盛り込む。 浅野教育長は「最前線に立つ教諭の考えも反映し、早急に作りたい」と説明した。(谷本和久) (2011.6.18)
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