益田赤十字病院 6〜12月見通し 圏域外への転院課題 産婦人科医師不足に伴い、益田赤十字病院(益田市)が分娩(ぶんべん)件数を月約20件に制限する問題で、益田市は20日、同病院への分娩予約が年末まで月約30件のペースで推移する見通しを明らかにした。病院側の目安の1・5倍となり、圏域外の病院への妊婦の転院が緊急の課題となっている。 市議会全員協議会で報告した。6〜12月の7カ月間の予約数は205件。益田市民が175件(85・4%)を占める。常勤医師が3人いた昨年度(391件)並みのペースとなる。月約20件、年約250件を目安とする益田赤十字病院の分娩制限により、約150人の妊婦が他病院での分娩を強いられる。 益田の分娩制限を受け、国立病院機構浜田医療センター(浜田市)は20日から里帰り出産の受け入れを休止する。同センターは、津和野、吉賀両町を含む益田圏域から年約100件を受け持つ予定だが、残る約50件の受け入れ先の確保が課題となる。 益田赤十字病院は、浜田医療センターに加え、済生会江津総合病院(江津市)、公立邑智病院(邑南町)、山口赤十字病院(山口市)と萩市の民間病院2カ所と受け入れ協議を進めている。 福原慎太郎市長は「遠方の病院に通院する妊婦への交通費助成も検討している。医師の新規確保に向け、医師給与の上乗せなど金銭支援をする用意もある」と述べた。(石川昌義) (2011.5.21)
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