医師不足の大田市立病院 婦人科手術中止も 大田市立病院は、七月から産婦人科の常勤医師が二人から一人になるのに伴い、分娩(ぶんべん)扱いを月二十件程度に制限する。市が二十一日、市議会全員協議会で明らかにした。 六月末で一人が退職し、島根大医学部の産婦人科医師の激減で補充ができないため。七月以降の分娩予約は市立病院で妊婦健診を一回以上受けるのが条件で、電話予約だけの里帰り出産などはできなくなる。医師一人のため外来診療が中断するケースも出る。婦人科の手術は中止する。 同市では昨年度、市立病院と開業医一軒(三月末で分娩中止)が計三百三十九件を扱った。市立病院が年間二百四十件に制限すると約百件が市外での分娩を迫られる。竹腰創一市長は「非常に遺憾に思う。待遇改善など医師確保に努めたい」と述べた。 市立病院は「月二十件は目安で、受け入れの可否は受診後の判断になる。産婦人科の時間外診療は続けるが、医師の過重な負担を避けるため、できるだけ通常時間帯に受診を」と呼び掛けている。(馬場洋太) (2008.4.22)
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