中国新聞


女性の育休 初の減少
広島県内昨年度 景気低迷影響か
男性、過去最高1.2%


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 広島県内の民間企業で働く女性のうち、昨年度、育児休業を取得した人の割合は85・3%で、データがある2004年度以降、初めて減少に転じたことが県の調査で分かった。前年度比は5・5ポイントの減少。県は、景気低迷に伴う企業の人員削減の影響が要因とみている。男性の育休取得率は過去最高の1・2%(前年度比0・4ポイント増)だった。(永山啓一)

 県が6月、県内に事業所のある2500社を対象にアンケートをし、801社から回答を得た。

 昨年度の女性の育休対象者は617人で、取得したのは526人。従業員の規模別でみると、301人以上の企業の取得率は94・4%。一方、10〜29人は72・9%、10人未満は33・3%と、規模が小さい企業に勤める女性ほど取得していない状況にある。

 企業で働く女性の育休取得率は、04年度(73・2%)から上昇を続け、08年度は90・8%と過去最高を更新した。また、05年度は調査方法が異なるため比較データがない。

 県労働福祉課は「企業で人員や経費の削減が進んでいることも一因ではないか。リストラの不安もあり、育休が取りにくい職場環境になっている可能性がある」と分析する。

 一方、男性は育休対象者869人に対し、1・2%の10人が取得。前年度の取得率0・8%を上回り、過去最高を更新したものの、全国平均(1・7%)には届いていない。

 国は17年度末までに男性の育休取得率を10%にする目標を掲げている。同課は「子どもを育てやすい社会づくりのため、企業、従業員の双方に育休取得の啓発活動を進めたい」と説明している。

(2010.11.26)

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