山口県内全市町 採点対応割れる 文部科学省が2010年度から抽出方式に縮小する全国学力テストで、山口県内19市町すべてが対象外の小中学校でもテストをする方針を決めている。抽出されなかった小中学校で実施する場合、採点や集計は各市町の負担となり、学校側や市教委で実施したり、業者に委託したりと対応が分かれている。 県教委義務教育課によると、県内では10年度の全国学力テスト実施校に小学校101校、中学校80校が選ばれた。小学校は全体の31・6%、中学校は同48・8%。対象外となった学校でも、各市町教委は「客観的なデータが取れ、学力向上や授業改善に役立つ」(柳井市教委)などとして参加する意向だ。 その場合、採点や集計は自治体の負担となる。岩国市教委は、業者委託すれば300万円の費用がかかると試算。学校に任せては教員の負担も増えるとして「財政も厳しく、指導主事など教員出身の職員を活用して採点や集計に当たる」としている。 柳井市教委や周防大島町教委、平生町教委は「教えている子どもの実態がつかめる」とし、各学校で採点してもらう方針でいる。 一方で、山口市教委や下関市教委などは「客観性が担保される」として業者委託を検討。光市教委や下松市教委なども業者への委託を「検討中」としている。 他県では、県教委が一括して業者委託するケースもあるが、県教委は「予算計上は考えていない」と、独自の支援は見送る方針だ。(石井雄一) (2010.2.20)
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