広島市教委14年度から一貫教育を強化
広島市教委は17日、併設型中高一貫校の市立安佐北中・高(安佐北区三入東)を、2014年度から広島中等教育学校(仮称)へ移行させる方針を固めた。学校組織を一体化し、中学、高校の枠にとらわれない6年間の教育課程で一貫教育の強化を狙う。公立の中等教育学校は中国地方では3校目、広島県では初めて。 市教委によると、広島中等教育学校は安佐北中・高の校舎をそのまま利用する。定員は6学年計720人で、14年度は120人を募集。入試は学力試験を課さず、面接や作文を想定する。6年かけて完全移行し、安佐北高の募集は16年度入学者を最後に停止する。 中等教育学校は1998年の学校教育法改正で認められた中高一貫教育制度。中学と高校の計6年間を「前期」「後期」に分け、中高の垣根を越えた柔軟なカリキュラムを組むことができる。高校入学に当たる時期の入試はない。 安佐北中・高は03年4月、県内初の併設型中高一貫校として開校した。市教委はこれまでの蓄積を生かそうと、10年3月に公表した教育指針「市ハイスクールビジョン」で中等教育学校への移行を目指すとしていた。 文部科学省によると、中等教育学校は全国に49校。中国地方には下関市、岡山市に県立が各1校ある。」私立は岡山市に1校ある。 市教委指導2課の登民夫課長は「海外への語学研修や就業体験などをカリキュラ ムに入れることも検討し、質の高い教育を提供したい」と話している。(山本乃輔) (2013.1.18)
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