呉市教委 導入10年 実例や教諭座談会掲載 呉市の全28中学校区で進める小中一貫教育について、市教委が「小中一貫教育のマネジメント」を出版した。市民や学校関係者に広く知ってもらおうと、10年間の取り組みや現状、今後の展望などをまとめた。 経緯と中学校区ごとの実例、今後の展望の3部構成。導入の意義、義務教育9年間を「4・3・2区分」にしたカリキュラムの変更、教職員の合同研修、市教委のサポート体制づくりなどをデータやグラフ、写真なども交えて記している。 合同行事や小中間での教職員の相互乗り入れ授業、あいさつ運動など中学校区ごとの活動事例も紹介した。79小中学校全てに配置したコーディネーター役の教諭の座談会も掲載。今後の展望として、保護者や住民との連携を強化し、小中が地域の柱としての役割を担うとした。 進学時の環境変化になじめない「中1ギャップ」の解消などを狙い、市教委は2000年度、文部省(現・文部科学省)の研究開発学校の委嘱を受けて二河中学校区(現・呉中央学園)で導入。07年度から全中学校区に拡大した。 先進地として県内外から年間50件前後の視察がある。市民に現状を、教育関係者にはノウハウを紹介しようと昨年4月から準備していた。B5判、191ページで2500円。全国の書店で販売している。(根石大輔) (2011.1.25)
【関連記事】 |