広島県教委、年3回以上調査求める アンケートのひな型を初作成 広島県教委は26日、いじめを初期の段階で把握するため、子どもと保護者向けの2種類のアンケートのひな型を初めて作り、県立学校や市町教委に送った。アンケートの方法や内容はこれまで各校や市町教委に任せてきた。いじめの把握件数が他県に比べ少ないため、ひな型を参考に学期ごとの実施を求める。 子ども向けは、いじめを受けているか▽いじめられている人を見たことがあるか―など必須の5項目と、学校が選ぶ12項目の質問で構成。自由選択の質問では「仲間外れや無視されている」「机を意図的に離されている」などと具体的に尋ねる。 県教委は学校が独自につくる項目などと合わせ、10問程度が望ましいと説明。学期末などに年3回以上の調査をするよう求める。記名、無記名の判断は学校に任せる。 保護者向けは、子どもへのいじめの有無や学校でいじめを聞いたことがあるかどうかなど4項目を聞く。 県内の学校では、生活習慣を聞くアンケートで悩み事を聞く程度の学校が多く、いじめに特化した調査は少なかった。 県内の公私立の学校で昨年度、学校が把握したいじめは549件。千人当たり1・7件で、全国平均の5・0件を大きく下回る。公立校では、いじめをアンケートで把握したケースがわずか14件と全件数の2・8%にとどまり、全国の28・5%とかけ離れている。 県教委豊かな心育成課は「隠れたいじめが多いはずだ。アンケートを、把握件数を上げるきっかけにしたい」としている。(衣川圭) (2012.11.27)
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