いじめ対応マニュアル、8年ぶり改訂 島根県教委は、教職員向けに作成したマニュアル「いじめ問題対応の手引」を8年ぶりに改訂した。携帯電話を持つ児童生徒の増加を受け、ネット上での誹謗(ひぼう)中傷への対応を新たに盛り込んだ。 マニュアルはすべて一問一答形式で、いじめへの理解と認識、県内の現状、予防策、対応策、解決事例の5章構成。いじめの「発生件数」は「認知件数」に改め、未確認のいじめが多く存在することも示唆した。 ネット上に「顔がきもい」「無視しよう」などの書き込みを発見した際は、被害者のケアと加害者への指導のほか、速やかに書き込みの削除を依頼することとした。小学校低学年からの情報モラル教育や、家庭内のルールづくりを促すことなど予防方法も記している。 いじめの未然防止策として、アンケートの実施を勧めている。児童生徒に「暴力を振るわれていないか」「無視されたり、悪ふざけをされることがあるか」などを質問し、回答から実態把握と対応が可能とした。 解決事例は、今後も同様のケースが起こりやすいと判断した7例を紹介。問題の発端から教員の事実把握、問題解決に至るまでを詳細に記した。 県内では2008〜10年度の3年間、いじめの認知件数は増加傾向で、10年度は小学校80件、中学校88件、高校47件となっている。改訂作業をした県教委生徒指導推進室は「マニュアルを参考に、いじめの早期発見に努めてほしい」としている。(土井誠一) (2012.4.16)
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