広島市、中間報告へ 広島市が、2013年度当初予算編成に向けて内部で進める事務事業見直しの概要が13日、分かった。計35件で、お年寄りや子育て世帯、障害者の負担を免除、軽減する福祉サービスを廃止・縮小する案が目立つ。市は21日の市議会常任委員会で中間報告として公表する。 35件の内訳は、厚生関係の14件が最多。総務関係6件、経済観光環境関係5件などとなっている。 高齢者施策の見直しは、65歳以上の割合が30年前の約3倍に増えた現状が背景にある。 各区のスポーツセンターなど60施設の使用料について、現在は全額免除している65歳以上に子ども料金(半額)程度を負担してもらうことを検討。70歳以上を対象にした公共交通機関の利用助成は年約6千円の支給上限を引き下げる方向だ。 子育て世帯向け施策の見直しは、主に未就学児向けの医療費補助を対象に挙げた。 通院の初診だけ500円の負担金を徴収し、以降の医療費の自己負担分を助成する制度。14年度をめどに所得制限額を引き下げる一方、対象年齢の拡大を視野に入れる。負担金は増額を想定する。 共働き世帯などの児童を放課後に受け入れる留守家庭子ども会事業も、無料から有料へと全面的に見直す。重度心身障害者が15日以上入院した場合に食費代わりに月1万円を支払う療養援護金支給事業は速やかな廃止を提案。広島県の補助制度の廃止に合わせる。 松井一実市長が主導する事務事業見直しは就任した昨年度に続き2回目。前回は中間報告として65件を示し、うち53件を12年度当初予算に反映した。(藤村潤平) (2012.11.14)
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