中国新聞


インフルエンザワクチンの子ども向け助成、市町で差
広島県東部、尾道・三原市は中止


   

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インフルエンザ予防接種費の補助について知らせる福山市のチラシ(ふくやま子育て応援センター)

 子ども向けインフルエンザワクチンの接種費用について広島県東部4市2町で助成の有無が割れている。新型インフルエンザが流行した2009年度は全市町が独自に助成したが、尾道、三原の両市は国の扱いが新型から季節性に変わったのに伴い中止。福山市、府中市、世羅町、神石高原町は子育て支援などの目的で続けている。

 福山市は1歳〜小6を対象に、2回分で最大1600円を補助する。今月1日に始め、来年1月31日までに2万6千人の利用を見込む。新型の流行前の05年度から実施。国の補助がないため約4千万円の費用は市負担だが、市保健予防課は「子育て支援とともに重症化を防ぐ意味もある」と説明する。

 府中市は1歳〜小6、世羅町は0歳〜中3を対象にそれぞれ2千円、神石高原町は1歳〜中3に3千円を助成している。世羅町子育て支援課は「小児科医師が少ないため予防に力を入れている」と地域事情も明かす。

 一方、09年度は1歳〜中3を対象に2千円を助成した尾道市。翌年度も低所得者世帯に限って続けたが、10年度末に新型の扱いが季節性に移行したため11年度は見送った。市健康推進課は「財政負担も理由の一つだった」という。三原市も09年度は1歳〜中3に2千円を助成。10年度は低所得者世帯に限った。

 市町で異なる住民サービスについて、県健康対策課は「国の補助対象は決まっている。そのほかは市町個々の判断となるのが実情」としている。(武内宏介)

(2012.10.11)


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