「気軽に集える育児の情報交換を」 広島市は10月1日、幼い子どもを抱える保護者が気軽に集い、育児の相談や情報交換をする「子育てオープンスペース」を安佐南区と安佐北区の計2カ所に増設する。市が公募で選んだ民間団体に補助金を出し、設置、運営を任せる初の試み。子育て世帯が多いにもかかわらず、市の常設オープンスペースから遠い「空白地域」をカバーする。 安佐南区に設置、運営するのはNPO法人e子育てセンター。祇園3丁目のマンションの1室約100平方メートルに授乳コーナーや流し台、ベビーベッドなどを備える。開設時間は火〜土曜の午前10時〜午後3時。スタッフ2人が常駐し、うち1人は保育士を置く。 安佐北区は広島文教女子大を運営する学校法人武田学園。亀崎1丁目のビル内の約130平方メートルでe子育てセンターと同水準の設備と態勢を整える。開設時間は月〜金曜の午前10時〜午後3時。大学生の教育の場としても活用する予定だ。 主に3歳未満の乳幼児と保護者の利用を想定。2カ所とも立ち寄りやすいよう、大型ショッピングセンター近くにある。 市は常設のオープンスペースを区総合福祉センターなどに各区1カ所ずつ設けている。安佐南、安佐北区はエリアが広い上に子育て世代が多く、住民から「自宅から遠い」「混雑している」などの不満が寄せられていた。 市は、開設費用64万円と人件費や家賃など年約540万円を補助する。市こども・家庭支援課の橋場聡子課長は「民間の力を借りて育児を支援し、地域で子育てを支える機運を高めたい」と話す。同課=電話082(504)2160=平日のみ。(藤村潤平) (2012.9.19)
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