集団下校や見守り強化
広島市安佐南区沼田町伴地区で27日から28日にかけ、下校中の児童2人が男にはさみで衣服を切られた事件を受け、同地区の小学校は29日、集団下校や見守り活動をして警戒を強めた。安佐南署も犯人の特定に向け捜査を進めている。 28日午後に靴下を切られた女児が通う伴小。「一人で帰らないように伝えたが、やっぱり心配で…」。下校時間に合わせて3年の長女(8)と1年の長男(6)を車で迎えに来た主婦(35)は、不安そうな表情を浮かべた。 同校は全校児童約880人。この日は、保護者が送迎した児童を除いて集団で登下校した。下校には教職員約30人が付き添い、バス停や家まで送り届けた。「早期の解決を願い、子どもの安全を最優先に考えて対応する」と阪井佳子校長(52)。住民有志も通学路で見守り活動に取り組んだ。 27日に半ズボンを切られた男児が通う伴東小と、伴南小、大塚小も集団で下校させるなどした。4校とも当面、下校時の見守りの強化を続けるという。 一方、安佐南署も数十人規模でパトロールを展開し、不審者に目を光らせた。同署によると、二つの事件の犯人はいずれも30歳ぐらいで身長約170センチの男。同一犯の可能性もあるとみて、暴行と器物損壊の疑いで捜査している。 (2012.6.30)
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