2012年度市教委、市内全域から可能に 福山市の離島、走島の走島小の児童数が来年度、本年度に比べ4人減の2人になる見込みとなった。市教委は来年度から市内全域からの走島小・中への転入学を認め、独自の体験活動などをアピールして児童生徒の確保を図る。 10月1日時点の市教委の見込みでは、来年度の同小入学者はゼロで、児童は3年1人、5年1人となる。同中は本年度に比べ3人減り、7人になる。 走島の人口は10月末現在678人で、65歳以上の高齢化率は市内78小学校区で最高の52・3%。2006年度には同小に33人、同中に23人が通学していたが、主産業の漁業の不振などで子育て世帯の減少が続いている。 市教委は近く通学先の基準を改正し、島外からの通学も認める。通学は、鞆港と走島港を約30分で結ぶ船で教員と一緒に通うことを想定。漁業見学や海辺清掃など独自教育を市広報紙などで紹介して随時、転入学を募る。 市教委学事課の宮本浩嗣課長は「離島という条件を鑑み、一人でも在籍すれば学校を存続する。子どもが切磋(せっさ)琢磨(たくま)できる環境が望ましく、児童生徒確保に努める」と話している。(水川恭輔) (2011.11.23)
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