中国新聞


地元産野菜の給食導入進む
福山市教委
松永地区スタート 9月までに全小で完了


   

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地元で取れたタマネギ入りの豚汁を味わう松永小の児童

 福山市教委は、市立小の給食に地元野菜を使う取り組みを進めている。6日は松永地区の2校で始まった。9月までに神辺地区でも導入し、JA福山市のグリーンセンターがある全6地区がそろう。児童の食育と農業者の生産意欲の向上を目指す。

 この日は松永、柳津の2校で、松永地区にある神村町産のタマネギを使った豚汁が並んだ。松永小の給食室前には生産者の顔写真とメッセージ、タマネギの実物を展示。校内放送で栄養士が新鮮さを説明した。

 5年渡辺颯真君(10)は「近くでタマネギが取れるのを初めて知った。甘い」と喜んでいた。来週は地元産のジャガイモも加わる。

 タマネギは、神村町の農業法人柳津農園が耕作放棄地だった畑で育てた。収穫した約2トンのうち約0・4トンを給食用に出荷する。法人の津田和彦さん(58)は「安定した需要が見込める。市場で大きさや形が規格外になるものも、大量に調理する給食なら受け入れてもらえる」と新たな販路に期待する。

 地元野菜の活用は、グリーンセンターと連携して2009年度に始めた。松永、神辺両地区の実施で、78校全ての導入が実現する。市教委学校保健課の石口智志課長は「食べ残しが減ったとの報告もある。協力農家を増やして充実させたい」としている。(水川恭輔)

(2011.6.7)


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