中国新聞


街頭の未成年喫煙 再び増
タスポ効果で一時は減少
福山市青少年センター 指導導入前の水準に


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 福山市青少年センターの補導員が街頭で指導した未成年の喫煙者数が、高い水準で推移している。昨年10月のたばこ値上げによる抑制効果への期待は「空振り」。成人識別カード「taspo」(タスポ)導入で減った喫煙者数は、導入前の水準に戻りつつある。センターは今夏の実態調査に向け、準備を進めている。

 指導した喫煙者数は、2010年9月は74人で前年同期を3人上回った。10月は88人で前年同期の約2倍に達した。11、12月も前年超えが続いた。

 タスポは08年5月に導入された。同年8月には指導した喫煙者数が14人に減った。その後も低い水準が続き、大きな抑制効果が認められた。

 その後は、再び増加傾向が目立ち始めた。特に、たばこが値上げされた10年10月以降は、タスポ導入前の07年度並みの水準となっている。

 センターの補導員は月―金曜日、4〜2人でJR福山駅周辺などを巡回。喫煙している未成年者や学校に行かずに街中を歩く生徒たちを指導している。

 センターは、指導した未成年者を対象にアンケートを企画。喫煙の抑制につながる方策をあらためて探る。松田宗久所長は「たばこ値上げの影響は予想以上に小さかった。未成年者の実態をあらためて把握し、有効な対策につなげる必要がある」と説明している。(与倉康広)

(2011.2.28)

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