過去10年で初 昨年の広島県警まとめ 昨年、広島県警に検挙、補導された非行少年のうち、小中学生の占める割合が50・3%に達し、過去十年で初めて過半数となったことが六日、県警のまとめで分かった。非行の低年齢化が顕著となり、県警は犯罪に至る前段階での少年補導を推進・強化する。(野田華奈子) ▽非行の低年齢化顕著に 県警少年対策課によると、昨年、逮捕や任意送致、補導された少年は三千四百二十一人。前年比四百十六人減ったものの、小中学生は計千七百二十人で、小学生が全体に占める割合は7・1%と前年比0・9ポイント増、中学生は43・2%と3・2ポイント増えた。高校生は26・2%で4・6ポイント減った。小中学生の刑法犯で最も多いのは、万引や乗り物盗などの窃盗で約六割を占めた。 一方、昨年末現在の暴走族は九グループと一九九九年のピーク以来、最少になった。非行少年グループも四十六と減少傾向にある。少年対策課は、面倒見の取り締まりや勢力誇示の目的でジャンパーを着た少年への補導推進が奏功したとみる。 教諭への暴力増加を受け、県警は昨年五月から、生徒の支援指導にあたる「スクールサポーター」を一部の中学校に派遣している。非行の低年齢化について、少年対策課は「子どもの規範意識の低下や、取り巻く環境など複合的な要因がある」と分析。「飲酒や喫煙などの問題行動を起こす少年への補導を強化し、犯罪防止教室の開催などで規範意識向上に努める」としている。 (2009.3.7)
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