広島県教委が対応マニュアル 学校・保護者に配布 広島県教委は、携帯電話やインターネットをめぐるトラブルへの対応マニュアルをまとめた。ネットを介した犯罪や、メールを使ったいじめなどによる児童、生徒の被害を防ぐのが狙い。学校や保護者に配布し、適切な対応を促す。 A4判の三十五ページ。「ネットの掲示板に誹謗(ひぼう)中傷が書き込まれた」「チェーンメールが届いた」など十八事例を挙げ、指導のポイントやトラブル発生時の相談窓口や対処法を示している。 「友人からの携帯メールが頻繁に届き、食事や入浴中にも返信している」との事例では、「メールは都合が良い時に送受信すればよい」などのルールの指導を徹底するよう助言している。 情報通信技術に不慣れな教職員や保護者にも分かりやすいよう、最新用語や略語の解説のほか、関係法令の概要も盛り込んでいる。 二〇〇七年度の内閣府の全国調査では携帯電話は中学生の57%、高校生の96%に普及。県教委指導三課によると、県内公立学校で発生したいじめのうち、メールや掲示板などを使ったケースは〇六年度で四十件と全体の3・4%を占めていた。 また、ネットオークションでの詐欺、掲示板への殺人予告などネットを使った犯罪も起きている。県教委は〇七年度から生徒指導担当者らを対象にした研修会も開催しており、マニュアルの活用により、学校に加えて家庭の指導の充実にもつなげたい考えだ。(永山啓一)
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