中国新聞

  その4 お医者のパタさん
第4話イラスト

 きいろい案内でディオはとうとうお医者さんのいるにつきました。

 のひとたちはあたまにをのせた子象がやってたのでびっくりしましたが、ディオのおかあさんがケガをしたことをすと、すぐにお医者さんのにつれていってくれました。

 お医者さんはパタさんという名前の、まるいメガネをかけたやせたおじいさんでした。ディオがわけをすと、パタさんはすぐにけてくれました。

 ディオはよろこびました。いますぐにもどれば、おかあさんはきっとたすかります。

 けれどパタさんはディオのあたまのさなきいろいておどろいていいました。

 「こりゃいかん! だいぶよわってるぞ」

 パタさんはぐったりしているをすぐにディオのあたまからろすと、っこをにうめて、あわてでをやりました。

 パタさんの手当てがかったのではすぐに元気をとりもどしました。

 「くん、きみはんでなさい。こんど仲間のところにうつしてあげるからね」

 パタさんはそう約束してから、ディオにいいました。

 「ディオくん、だちが元気がないときは、すぐにがついてあげないといけないよ」

 「えっ、だち?」

 「そうだよ。ここまでいっしょにやってたんだからね。ディオくんときいろいくんはもうだちだよ」

 「とぼくがだち?」

 ディオは本当におどろきました。だちになれるなんてってもみなかったからです。それに、あんなにさなだちになれるということは、もしかするとにいるだれとでもだちになれるかもしれません。ディオはにいる動物たちにいままでいじわるばかりしてきたことがはずかしくなりました。

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