中国新聞

  その5 ディオとのみんな
第5話イラスト

 ディオは、背中にお医者のパタさんをのせていそいでにもどります。

 「にわたるのはよしたがいい、またあらしがくるぞ」

 船着でサルの船長がディオにいいましたが、ディオはすこしでもはやくかえりたくて、あれはじめたをわたり、とうとうにもどりました。ディオはおかあさんのもとにまっしぐら。きなからだをゆらしてかけていきます。パタさんも背中でゆれています。

 しかしおかあさんはにいませんでした。ケガをしてるのに、いったいどこにったのでしょうか。ディオはしんぱいになってじゅうをしまわりました。またなみだがそうになりました。

 おかあさんは、にあるきなくつのにいました。あらしがくるときけんなのでケガをしたおかあさんをみんなでひなんさせてくれていたのです。おかあさんのまわりには動物たちがたくさんいました。

 ディオはうれしくなりました。パタさんがいっていたことは本当だったのです。だれとだってだちになれるのです。

 「もうだいじょうぶだよ」

 おかあさんの手当てをおえたパタさんはにっこりしていいました。ディオはほっとしました。

 しかしその。またあらしがやってました。

 でもディオはもうおくびょうではありません。

 フクロウのをたおしたすごいをころがしてくつにふたをします。サルにをかけたいハナでさなたちを安全場所にうつします。ウサギをしつぶしそうになったきなからだでにげる場所のないものたちをってやります。

 いたずらばかりしてきたディオが、だれよりもきなからだでのみんなをりました。

 ディオはのみんなとだちになり、ずっとなかよくくらしました。

おわり

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