中国新聞

  その4 ヒロシのアイデア 「おひるごはんはまかせてね」
第3話イラスト

 土曜日、シホは、おひるごはんをつくろうと、バンダナをしめて、エプロンをかけて、さなコックにへんしんしました。いいメニューがうかびません。

 「きょうは、なにろうかな」シホがれいぞうこをけると「おこのみき、くいたいよ」

 ヒロシがはいってきていいました。

 「えっ、おこのみき? ちょっとむりよ」

 シホは、いつもおかあさんがってくれる、うすいにキャベツやもりにした広島のおこのみきをしました。

 「にいちゃんがってやるから、シホも手伝え」

 ヒロシがいばっていいました。

 「キャベツをきざんで、ネギをって、ぶたさくって、じゃがいもをすりおろす」

 「えっ、じゃがいもをいれるの」シホがびっくりすると、

 「いもがいちばんうまいんじゃが、ないからじゃがいもじゃ」

 ヒロシは、シホのらないこともっています。

 たまごこと、こむぎこをまぜて、でとき、きざんだキャベツとぶた、ネギをれて、たっぷりおろしたじゃがいもをまぜます。

 それから、ホットプレートをあつくして、あぶらをひきます。ホットプレートがあつくなってきたら、まぜたおこのみきのたねを、たまじゃくしでぱいします。

 ほっこりけたらひっくりかえして、からおこのみきのへらで、ギュッ、ギュウとおさえます。こんがりと両面いてできあがりです。

 おこのみソースとのりをふりかけて、いいにおい。

 「ほ、ほう、これは大阪ふうのおこのみきだな」

 おとうさんは、ビールをしてきてぐーっとのみほしました。

 「いろんなごちそうがべられて、土曜日がたのしみだわ」

 おかあさんが、うれしそうにいいました。

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