広島県・市 虐待防止へ情報共有 広島県と広島市は今月から、児童相談所で児童虐待などの対応に当たる児童福祉司の職員の相互派遣を始めた。昨年10月に同県府中町で起きた女児暴行死事件を教訓に、人事交流を通して虐待防止に向けた情報共有を進め、職員の能力向上を図る。 1日付で、県西部こども家庭センター(児童相談所、広島市南区)の男性事業推進員(42)と、市児童相談所(東区)の女性主査(44)が入れ替わった。2人は派遣先で相談業務を担うとともに、相談の対応で双方が持つ独自のノウハウを吸収したり、若手の指導に当たったりする。派遣期間は2015年3月末までの1年半。 西部こども家庭センターは広島市を除く県西部エリアを管轄。一方、政令指定都市の広島市は児童福祉法に基づいて児童相談所を設置している。12年度から、県が主催する研修に市職員が参加するなど連携強化を進めている。 人事交流は、3月にあった湯崎英彦知事と松井一実市長の会談で決定した。 県こども家庭課は「人事交流が続けば情報共有が進み、よりスムーズに連携できる」と期待。市児童相談所は「県のよい部分を吸収し、スキルアップにつなげたい」としている。(門脇正樹) (2013.10.3)
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