広島市教委が4月から 広島市教委は4月から、パソコンや携帯電話を利用したインターネット上でのいじめを監視する「ネットパトロール」を始める。特定の児童・生徒を対象にした悪質な書き込みを見つけ次第、学校などに連絡し、管理者に削除させる。 市教委によると、市立の小中高校の児童・生徒が掲示板への書き込みやメールで中傷を受けたケースは、把握しただけでも2009年度4件、10、11年度に各11件あった。事態を重くみて対策を本格化させる。 パトロールは市教委育成課の常勤1人、非常勤2人の職員計3人が当たる。通常の業務の合間に1日数時間、「学校裏サイト」と呼ばれる学校の非公式の掲示板やブログを調べる。 いじめに該当する書き込みを発見したら学校に知らせて指導に反映させるとともに、サイト管理者に削除を要請。脅迫や自殺予告などの内容が書き込まれた場合は県警に通報する。 担当職員3人はネット監視の専門企業で研修を受け、学校裏サイトの見つけ方や管理者に削除を依頼する方法を学ぶ。市教委のネットワークにつないでいるパソコンで作業をすると、情報流出などを引き起こすウイルスに感染する恐れがあるため、専用のタブレット端末1台を購入する。 市立小中高生の携帯電話の所有率(2011年7〜9月時点)は、小学4〜6年26・5%、中学生45・5%、高校生93・6%―という。 市教委育成課は「監視と学校への迅速な報告を通じ、いじめにつながる書き込みを防ぎたい」としている。(山本乃輔) (2013.3.8)
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