特別支援学校、旧自彊高を耐震補強
福山市駅家町から同市加茂町の旧自彊高の敷地に移転する福山北特別支援学校の校舎改築工事が完了した。通学者の増加に対応し、教室数を11増やして82室とした。4月から児童、生徒が使う。 2010年度末で廃校となった旧自彊高の校舎を耐震補強した。校舎は1974年築の鉄筋4階建て3棟。延べ床面積は1万1600平方メートルで、現校舎の約4倍の広さとなる。 工事では、8人以下で少人数教育をするため教室を区切り直し、小さめの61室に改良。食品加工や木工を学ぶ実習室など21の特別教室や、洗車技術を学ぶ屋外施設を設け、職業教育に力を入れる。体育館と食堂は建て替え、屋外プールを新設した。事業費は24億5900万円。 同校は知的障害のある子どもが通い、小学、中学、高等の3部がある。12年度の児童、生徒数は53学級の277人。02年度以降の10年間で23学級、170人増加した。09年度と11年度、プレハブの仮設校舎を1棟ずつ増設した。 広島県内の特別支援学校全16校の在校生は12年度、2260人。02年度比で71・3%増えた。県教委特別支援教育課は「きめ細かい特別支援教育への理解が深まり、通学者が増えた」と分析。福山北特別支援学校の小野一恵校長は「地域に開いた学校にして、障害のある子どもへの理解を深める拠点にしたい」と話している。(衣川圭) (2013.1.12)
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