南米出身者たち、5カ国語を伝授
福山市神村町の松永高に通学する南米などからの生徒が同校図書館で言語教室を始めた。スペイン語やポルトガル語など5カ国語。地域住民にも開放し、あいさつなど簡単な会話を通して生徒や地域の文化交流を進める。 市西部の松永地区は南米を中心に外国人労働者が多く、同校にはブラジルとペルー、中国出身者やフィリピン人の親を持つ計8人が通学している。教室は7日に初めて開催。ぺルー出身の3年谷口ディエゴ君(17)が放課後、生徒と教員計約50人にスペイン語を教えた。 谷口君は気になる女子に話し掛ける寸劇を同級生と演じ「ブエノスディアス(おはよう)」「テアモ(愛してる)」などのスペイン語を紹介。谷口君は「日本語で愛を伝えるのが照れくさいなら、スペイン語で言ってみては」と提案し、会場を沸かせた。 参加した3年河上龍太郎君(18)は「笑いながら学べ、外国への興味も膨らんだ」と話した。スペイン語のほか、ポルトガル語、中国語、英語、日本語の教室も2カ月に1度程度開く。 事前申し込みがあれば、住民も参加できる。図書館では俳句教室や百人一首大会なども開いており、小田均校長は「図書館を生徒が生き生きと文化を学ぶ場にしたい」と話している。同校=電話084(933)5141。(水川恭輔) (2012.9.18)
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