中国新聞


外国人の子ども808人 就学確認84%
広島市教委調査 住居不明など1割強


 広島市教委は十五日、日本の義務教育期にあたる年齢の外国人の子どもの就学状況の調査結果をまとめた。対象八百八人のうち六人が、小中学校や外国人学校などに在籍していなかった。さらに住居不明などで確認できない子どもは八十五人と一割強に上った。

 昨年十二月一日時点で外国人登録している八百八人を対象に、学校への問い合わせや保護者アンケートで調べた。84・3%に当たる六百八十一人は、市内の公立・私立小中学校、広島朝鮮初中高級学校、広島インターナショナルスクールの児童・生徒だった。

 一方で、六人が学校などに在籍していなかった。理由は「帰国予定」と「自宅学習を選択」がそれぞれ二人。「お金がない」と「日本語がわからない」が一人ずつだった。

 残る百二十一人のうち、三十六人は一時帰国や転居が判明した一方で、八十五人は住居不明やアンケートに未回答で現状を把握できなかった。

 外国人には学校教育法に基づく就学義務はないが、市教委は積極的に受け入れる方針。経済的理由や日本語の問題を支援する制度もあり、学事課は個別に案内書を送付したり、区役所窓口での周知を徹底したりして就学を呼び掛ける。(水川恭輔)

(2009.4.16)


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